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夜麻先生紹介

夜麻みゆき先生は現在『Gファンタジー』(スクウェア・エニックス刊)で『刻の大地』を連載されておられる漫画家さんです。
親しみやすい絵柄、緻密に描かれた心理描写、生き生きとしたキャラクター、どれをとっても素晴らしいのひと言につきます。
ファンタジー好きの人にも、そうでない人にも、自信を持っておすすめできる作品ばかりですので、書店で見つけたら是非手に取ってみて下さいねv
ちなみに私のおすすめはレヴァリ・アースです。
MANGA
アルカディア(同人誌/現在入手困難)
ドラゴンクエスト4コマ劇場(エニックス)
レヴァリアース(商業デビュー作/エニックス)
幻想大陸(エニックス)
刻の大地(現在連載中/エニックス〜スクウェア・エニックス)

NOVEL
小説版幻想大陸(大江イオン著)
小説版刻の大地(大江イオン著)

その他
夜麻みゆきの本(エニックス)
CDドラマ レヴァリアース(エニックス)
CDドラマ 幻想大陸(エニックス)
CDドラマ 刻の大地(エニックス)
OVA 刻の大地

絶版になっているものも多いので(というか刻の大地以外新品での入手は難しいかも)、ブックオフ等でお探しになる事をおすすめします。
購入の際の参考に簡単なレビューなんぞ(笑)

『レヴァリアース』
王道ファンタジーですね。法力国家アドビスに生まれたウィザードのシオンと、勇者ザードの弟ウリック、妖精レムが邪心竜ディアボロスの復活を防がんとオッツ・キイムを駆けめぐる!文句なしでおすすめします!傑作ファンタジーと言えるでしょう。

『小説版幻想大陸&刻の大地』
ほのぼの明るい小説が好きな方にはおすすめですが、いまいちシリアスさに欠ける点が残念です。夜麻先生の作品はシリアスとコメディ(?)がうまい具合にミックスされていると思いますが、小説ではコメディの面が重視されているようです。

『CDドラマ レヴァリアース&幻想大陸』
小説と同じく、いずれもコメディタッチなストーリーですね。声優もはまり役で聞いていると癒されます(笑)おすすめはやっぱレヴァリアースかな〜(レヴァリVLOVEなモノで;笑)

『OVA&CDドラマ 刻の大地』
OVAの内容をそのまんまCDドラマにしております。刻の大地中の1エピソードをアニメ化したものですね。出来はかなり悪いと言いますか……金かけてないのがバレバレです。絵でもシナリオでも夜麻先生のキャラが全く生きておらず、アニメーションもそんなに出来の良いモノではありません。声優の方々の熱演が唯一の救いです(^^;

まあ一部酷評していますが、これも愛故ということで(爆)

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私的作品解釈
一応私の中のキャラ設定&簡易年表を載せておきます。
これを読めばもう少し小説が楽しめる……かな?
ただ恋愛を前提においていないので原作よりです。

レヴァリ・アース

キャラクターについて
○シオン
一言で言ってしまえば『強くて弱い』という感じでしょうか。彼はウィザードとして生を受けながら法力国家アドビスの後継者として振舞う事を求められ、幼い頃から自分を押し殺して『アドビス王子』として生きる事を強いられてきました。それ故に彼は他人に依存する事を嫌い、社会的に成熟した一個の人格として認められる事を望んでいます。しかし彼の社会的立場と実際の彼自身は相反する存在であり、それ故に常に強い苛立ちや自己嫌悪に襲われる日々を送っていました。しかしザードとの出会いが彼をアドビスという鳥篭から解き放つ契機となります。そしてザードが死んだ後、シオンは彼と交わしていた約束を果たす為にアドビスを後にし、イリアとの再開を果たします。しかしそこで彼が見たのは男と偽って兄の敵を討つ為の旅に出たウリックの姿でした。イリアを頼む−−はじまりはザードの言葉であったにしろ、少しずつ彼の中でイリアに対する不明確な感情が沸き起こり、いつのまにかイリアを守りたいと強く思うようになりました。そして同時に、彼はイリアの前で押さえつけられていた自身を曝け出すようになっていくのです。
○イリア
天真爛漫な少女であったイリアを決定的に変える契機となったのは義理の兄ザードの死でした。それは彼女の心の奥底に深い影を落とし、そして「自分は女だったから兄を守れなかった」と結論付けた彼女は男<ウリック>として兄の敵を討つ旅に出ます。その旅先でアドビスの王子と名乗るシオンと運命的な出会いを果たし、二人は共にディアボロスの足跡を追って旅を続けます。二人で旅を続けていく中、それまで一人で生きていた彼女は知らず知らずのうちにシオンに依存していくのでした。いつも我侭ばかり言うシオンをほほえましく思ったり、時には苛立ちすら感じたり、それでも実はそれと感じさせずに自分の我侭を聞いてくれる彼に内心では感謝しているのでした。
○シオン&イリア
一見すればいつも我侭ばかり言うシオンにイリアが付き合っている、という感じがしますが、その実互いに依存しあっているのだと思います。シオンは自分を曝け出して認めてもらう事によって自分でいる事が出来て、イリアは気を遣わせまいと軽口を叩きながらも常に傍で支えてくれているシオンのお陰でその足で地面に立つ事が出来るのではないでしょうか。互いが足りない所を補い合って必要不可欠な存在である事−−それが二人が一緒に旅を続ける理由だと思います。

○カイ
陽気なお兄さんと言うイメージがぴったりの彼はパーティの中のリーダー的な存在です。常に周りに気を配って、でも自分の事は後回しで。いつも誰かの−−きっとジェンドなのでしょうけれど−−支えになろうと必死になっているのだけれど、決して彼には支えになれる存在はない。何故なら十六夜はまだ子供だし、ジェンドは自分の事で手一杯だから。そんな彼が小さな心の支えにしているのはジェンドの見せる些細な仕草や言の葉なのではないでしょうか。少しずつ自分に心を開いてくれた、こんな風に変わってくれた−−そんな些細な事が彼にとっての喜びであり支えなのだと思います。
○ジェンド
混沌という言葉の良く似合う彼女は、記憶を失ったままジェンドの森の奥深くで十六夜に見つけられ、カイを含めた三人で旅をはじめる事となります。記憶をなくした事、自分が唯一ダークエルフの生き残りである事が起因してか、常に苛立ちと共に殺伐とした感情をその身に抱いています。特に彼女にとっては十六夜やカイの見せる「思いやり」や「やさしさ」という感情を理解できずに、その意味を求める事から逃れて安易に嫌悪感を抱く方向に進んでいきます。しかし旅を続けていく中で、カイや十六夜が自分に向けてくれる笑みや優しさに触れて少しずつ、自分でも気付かぬうちに変わっていくのでした。しかし彼女のうちにある烈火の炎の如き激情とそれは相反するものであり、その度に彼女の心の中は混沌とし、時に他人を傷つけてしまう事さえもあります。しかしカイと十六夜の元から離れないのは、彼女の中にそれを心地よいと感じる何かがあるからなのでしょう。
○カイ&ジェンド
どちらかと言えばカイがジェンドを支える為にあくせくしているといった感じでしょうか。でもジェンドはそれに気付く事もなくて。あるいは気付いても決してそれを口にしたりはしないでしょうね。彼女のとってそれは他人に依存している自分を認める事になりますから。それでもカイがジェンドの為に何かしようとするのは、ジェンドを放っておけないという気持ちと、少しずつ変わっていく彼女の表情や仕草が嬉しいからなのではないでしょうか。初めから見返りなど求めていないけれど、時折見せてくれる彼女の笑顔や穏やかな顔が彼にとっての支えになっているのだと思います。

原作&オリジナル設定
ここから先は当サイトに掲載している小説の完全ネタばれとなりますので、これから読む予定のある方は読んだ後に先に進まれる事をお勧めします。

【レヴァリ・アース】
原作−−−
4982年 ザードがディアボロスを倒す。
4992年 ディアボロス復活
4993年 ザードが再びディアボロスと対決。ザード死亡。/ウリックはアドビスの王子シオンと運命的な出会いを果たし、共に旅をはじめる。
499x年 シオン、ウリック、レムは異世界へ。イールズオーヴァと対峙し、ここでシオンは酷い傷を負ってしまう。ウリックとレムはシオンを置いてオッツキイムへと帰っていく……
オリジナル−−−
499x年 ザードの導きによってシオンは奇跡的に回復。名前も知らない街の砂浜で目を覚ますシオン。ここから彼の旅が始まる。(“絆 〜ties〜”より)
5002年 単身で再びイビスを訪れるイリア。そこで目にしたのはすっかり大人になったのはシオンの姿だった……(“約束の大地 〜 spiritual vows”)
5004年 シオンとイリアはアドビスに戻る決意をする。しかし彼らを待ち受けていたのは凄惨な現実だった。父親である王は軟禁され、ルハーツ王妃による専制が敷かれる中、既にシオンの居場所など存在しなかった。(“like a shining moon...”より)
5005年 シオンとイリアは水晶の知識を得る為に空中神殿イェールスへと向かう。(“温もりの距離”より)

【幻想大陸/刻の大地】
原作−−−
4996年 深い森の奥で眠るジェンドを十六夜が発見。それにカイも加わって三人の旅が始まる。
オリジナル−−−
4999年 長い旅の末に十六夜の姉を見つけたカイとジェンド。十六夜がいなくなって落ち込んだジェンドを慰めようとするカイだったが、彼女の反抗的な態度に思わず手を上げてしまう……茫然自失としたカイを尻目に、ジェンドは静かに彼の元から去っていくのだった。(“kokoro”より)
5002年 再開を果たしたカイとジェンド。そこで二人は過ちを認め、互いに受け入れあうのだった。(“brutish children”)
5004年 旅の目的を失った二人はリルハルトに落ち着く事に決めるが……(“透明な貴方と踊るワルツ”より)

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