今回はこの後の話に繋げる為にまずは夜麻先生との出会いについて話させて下さい。私が夜麻先生の作品と出会ったのは中学三年生の頃まで遡ります(いつの話だ!?;笑)受験勉強でストレスの溜まっていて、ストレス解消に衝動買いしたのがレヴァリ・アースでした。しかも三巻(笑)偶然手に取ったのですが、表紙の絵が物凄く好みで、しかも三巻しかなかったので。それまで漫画と言えばドラえもんしか知らなかった私にとってはある意味物凄い衝撃だったのを覚えています。絵柄もそうなのですが、エンディングが特にショックでしたね。それまで読んでいたマンガやテレビ番組なんかは結構勧善懲悪モノが多かった所為もあって、そのギャップが大きかったのだともいます。それでレヴァリの全巻を読みたくなって遠くの本屋まで行ったのですが、在庫の関係で二巻、一巻という順番で読む事になってしまって(汗)同じ理由で幻想大陸も二巻、一巻の順番で読んでたりします。何故ここまで好きになったのかな、と今から思い返してみると、やっぱり夜麻先生の純粋で透明な世界観と、キャラクターの心情を非常に丁寧に、しかも偽る事無く書いてらっしゃるからなのだと思います。良い所はもちろん、悪い所や醜い所もきちんと描いてらっしゃるのですよね。それが物凄く衝撃的で、それでいて酷く共感できて。今から思い返してみるとレヴァリアースと幻想大陸は何度も読み返しましたね。私は刻の大地よりも幻想大陸派なので(刻の大地も大好きですが)何度も何度もレヴァリと幻想を読み返した記憶が今も鮮明に思い浮かんできます。
 三作品中私が一番影響を受けたのはレヴァリアースで、天空の城ラピュタと同じ位に私のファンタジー観を形作る切欠となった作品でもあります。それでいつかは自分でもこういう話を書ければな、と思っていたんです。基本的に私には絵が描けないので、まずは文章を書く事でストーリーを作る練習をしようと考え、レヴァリとラピュタを参考にしながら"RIVEN"というオリジナル小説を書いて(現在公開中)、それを何度も書き直して(当時の自分が)納得いくレベルまで修正をして今から四年前にサイトを作り、公開しました。思い返してみるとこのサイトの出来る切欠となったのは間違えなくレヴァリとラピュタだと思います。サイトを開設する一年半位前からインターネットをしていたので、今と比べればまだ数の少ない夜麻先生のサイトにも日参しておりまして、今はもう無くなってしまいましたが、とあるサイト様でレヴァリ・アースの小説を見かけたんです。その小説の事がいつまでも心に残ってたんでしょうね。二三作ファンタジー小説を書いた頃、不意に夜麻先生作品の小説を書いてみたいな、と思うようになったんです。それで初めて書いた夜麻小説が『それぞれの想い』ですね。改めて読み返してみると小説になっていないのですが(汗)、それでも当時はかなり満足していたんですよ。まあ自己満足に他ならないのですが、夜麻先生の世界を自分で再現できたような気がして。それから皆様の励ましのお言葉に支えられて、今現在まで書き続ける事が出来ています。だからと言うわけではありませんが、私が夜麻先生作品の二次創作をしている理由は彼女に対するオマージュであるともいえますが、同時にそうでないとも言えます。『あなたの為に出来ること』を書くまでは、とにかく夜麻先生の世界観を壊してはいけない、先生の作品と全く同じ雰囲気のものを書きたい、と思っていました。でもふっと思ったんですよ。何か他人の褌で相撲を取っているような……二次創作である以上それは避けられないのですが、自分の介在する余地を見つけられず、それ以上書く気力を失ってしまったのです。それでもせっかく来て下さっている方の事を思うとこのまま閉めてしまう事には抵抗があるし、だからといって今までと同じ事をしていたとして自分の満足できるものなど決してかけないだろうという確信だけはありました。だからそれ以降の作品では視点を変えて見ることにしたんです。夜麻先生の世界観の根本的な部分はそのままに、その末端を自分のオリジナルで埋める事によって原作の雰囲気を壊さずに済むのではないかと。それが実現されているかは甚だ疑問ではありますが、それ以降半分夜麻先生の作品の二次創作を、半分は自分のオリジナルを書いているような感じで小説を書くようになりました。だから私の持っているイメージは純粋には夜麻先生作品のそれとは異なって、自分の色の混入したものに他ならないんですよ。だからそれまでは原作に解釈を与えて書いていた物を完全にオリジナル設定に置き換えて書くようになったんです。それが皆さんにとって良いのか悪いのかは解りませんが、私が作品を書き続けられる理由としては十分であると思います。で、長々と書いてしまいましたが言いたいのはここから先なのです。私はコミックス派なので刻の大地が休載になっている事は友人に聞いて初めて知って、ある意味深刻な状態になっているようだと言うことを知ったのもつい最近の事です。それで中には皆の夜麻先生への愛が冷めてしまうのではないか、と心配なさっている方も多かろうと思います。私の場合、純粋な夜麻先生に対する愛と同時に、それと同じ位小説を書く際に関わったキャラクター達への愛情があります。だから夜麻先生がこれから先も休載を続けられたとしてもいつまでも待つつもりですし、仮に残念な結果になったとしても先生に対する尊敬と愛情は消えないという確信はあります。皆さんとはスタンスが違う所為かもしれませんが、それでも力が続く限りネットでの活動も続けたいと思います。まあ極端にカウントが下がったり需要が減った場合はその限りではありませんが、いつまでも熱すぎず冷めすぎずに夜麻先生ファンを続けて生きたいと思いますので、ご安心(する人はいるのか!?)下さいませ。最後に、こんなサイトに訪れてくださっている皆さんのお陰で活動を続けられています。本当にありがとうございます。